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新薬とジェネリック

https://www.yomiuri.co.jp/science/20181016-OYT1T50043.html

割高な先発品を使うのは不合理か?というと、そうでもないと思うんですよね。
割高な薬を買ったお金はどこに行くの?というと、基本的には先発品を製造する会社の株主配当なんだけど、それがあることによって新薬の研究開発部門にも予算が回りますもん。(株主は将来の利益が見込めるからこそ経営陣が提案する研究開発への投資を承認するんですよね)

で、新薬の研究開発部門にお金が回ると、なにが起こるか?
……数年後、数十年後の薬の質が上がりますよね。研究開発するから。

将来の薬の質が上がると何が起こるか?あなたや、あなたの子どもたちが罹るかもしれない病気に対抗できる薬が開発されているかもしれないですね(そうじゃないかもしれない。でも確実な将来の利益が確保されないならやらない、という態度が正しいのであれば人類はいまだに本格的な農耕に着手できていないでしょうね)

ということで先発品を使うことは、将来の可能性への投資でもあるので、特に若い世代にとってはそれなりに合理的な選択だと思うんですよ。
もちろん将来の新薬誕生の恩恵にあずかれない高齢者が、先発薬は無駄だと主張するのもやはり合理的でしょうね。

ん?ひょっとして、「そもそも税の無駄遣いをしてまで、将来的に長生きする必要があるのか?」って思いました?……うーん、それは秦の始皇帝にでも聞いてみるのがいいんじゃないでしょうか。

クソ追記:社会のリソースを研究開発に振りすぎると、一部の研究開発者を厚遇することになる。しかし国として見た場合はそういった特別な人じゃなくて、もっと多くの人が就労可能な(すなわち失業率を下げやすい)部門にリソースを割くべき、という話にも正しい面があると思いますよ。実際、直近5年くらいの最大幸福を考えるなら間違いなく正しい話ですし。あ、リンク貼っておきますね
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%9E%E3%83%AD%E5%AE%9F%E9%A8%93

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